
紙の月
ハルキ文庫
角田光代
2014年9月30日
角川春樹事務所
649円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
ただ好きで、ただ会いたいだけだった。わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。正義感の強い彼女がなぜ?そしてー梨花が最後に見つけたものは?!第25回柴田錬三郎賞受賞作。
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starstar 2.9 2025年05月06日
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最初は「真面目な主婦が、ちょっとした好意からお金を使ってしまう」という小さなほころびから始まります。しかしその一歩が、次第に感覚を麻痺させ、最後には**「自分は誰かのためにお金を使っている」「幸せになるためだから大丈夫」**という自己正当化へとつながっていきます。
主人公・梅澤梨花は、ごく普通の女性。結婚し、銀行でパートとして働き、何不自由ない暮らしをしているはずだった彼女が、若い男に出会い、少しずつ、しかし確実に崩れていく姿は、決して他人事ではないリアルさがあります。
角田光代は、この「日常が崩れていく過程」を実に繊細かつ冷徹に描きます。梨花の心理描写はとてもリアルで、彼女がなぜそうしてしまったのか、読者は「理解はできるけど、共感はできない」という複雑な感情に包まれます。
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あおたん
引き込まれた
とにかく面白いというか引き込まれていってぐんぐん読み終えた。同じ女性として、共感できるところがありすぎて…ストレスを感じた時につい買い物して買いすぎちゃったり、店員さんに対して謎のプライドとか意地になったり、自分の存在って?主婦とは?女性としての魅力は?これから先子供できるのかな?とか…女性って本当にいつまで経ってもならではな悩みが絶えなくて… 一線を越える瞬間とか、過ちを犯すキッカケ、何か現実が歪むときなんて、本当にいつでも誰にでも訪れる可能性はあるんじゃないかなって。プツッと何かがキレる瞬間というか。 主人公の梨花と過去に関わった人たちの人生も少し描かれていて、それがまたどれもお金に関する話で。 面白くて映画も見てみたけど、台無しだった。肝心な、梨花がなんで不正をするようになっていったかの流れ、心情がまるで描かれないまま、ただの契約社員の主婦が即不倫っていう浅い話になっちゃっててひどかった。
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