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猫春雨
淡々と切なく、染みわたる
3年ほど前、ネットで「純朴な星」という1編の詩を読み、高階さんの文章に心惹かれていたのですが、結局詩集を手に取ることなく月日が流れていました。 ですが、最近になって詩に興味を持ち、ならばと手に取ったのがこの詩集です。 詩というと、高尚なもの、もしくは私的に閉じられた世界観という勝手なイメージがありました。 たしかに、高階さんの詩も、私小説的に立ち上がりますが、飛び立った先は、普遍的な空の向こう側。 淡々とした文体ですが、そのゆたかな文脈は読み手のイマジネーションを誘発します。 幼くして亡くなったお子さまへの思いは、詩を介して様々に投影されますが、その空虚さは、誰しもが胸にいだき、秘めたものでもあるでしょう。 お子さまの詩だけでなく、全編を通してただよう哀愁は、もの悲しくもなるものの、それ以上に、純朴さによって心のおりを浄化してくれます。 過剰な装飾も演出もない、童話のように素朴でおだやかなる短い詩は、だからこそいつまでも心のうちに響きつづけ、枯れていた日常生活に、うるおいを取り戻させてくれました。 詩集の入門書としても、童話としても、哲学書としても、ナイトキャップとしても、通勤のおともとしても、おすすめできる1冊です。
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