頻出難関私大の現代文

本書は、早大レベルの入試問題を解くことにより、難関私大入試の現代文問題に対応しうるハイレベルの実力を養成するための参考書である。二つの大きな目標が設定されており、第一の目標は、近年顕著な増加傾向にある、明治、大正、昭和前半の擬古文に対応できる読解力を強化すること、第二の目標は、最新テーマ・論点のマスターを目指すことにある。2011年の東日本大震災・福島原発事故は、これ以降の難関私大の現代文・小論文に大きな影響を与え、それまでよりも、本質的・哲学的文章、人間関係・人間存在・生命・科学批判・安全・時代の混乱に焦点を絞った文章が目立つようになった。早大レベルの難問解説者として知られる著者は、この難関私大における傾向の変化を精査し取り入れながら、先の二つの目標を達成する手助けをする。最高レベルの題材は、難関私大を目指す受験生だけでなく、国公立大難関校の受験生にも有用であろう。