「日本の伝統」の正体
藤井青銅
2017年12月31日
柏書房
1,650円(税込)
人文・思想・社会
「日本の伝統」はいつ、いかにして創られ、私たちはどのようにして、受け入れてきたのか?初詣、神前結婚式、恵方巻、ソメイヨシノ、大安・仏滅、三世代同居ーフェイクな「和の心」に踊らされないための、「伝統リテラシー」が身につく一冊!
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(無題)
コロナ禍の真っ只中で迎えた新年。初詣には出かけましたか?。stay homeと密を避けて遠慮した方も多かったのではないでしょうか。ところで、この初詣、私たちは古くからのしきたりとして当たり前に受け止めていますが、いつ頃から始まった風習でしょうか。実は、そんなに古くはないんです。明治の中頃からなんですね。 無論、旧年中の厄を払い、新たな年が幸せであることを願う気持ちは、人の常ですので、そんな習俗は以前からありました。大晦日から寺社に籠って元日を迎える「年篭り」です。そして年が明けてから初めての縁日に恵方にお参りして、一年の無病息災を願ったのでした。 初詣の人出No.3といえば、明治神宮、成田山新勝寺、川崎大師といったところでしょうか。川崎大師は東京から見て恵方にあたり、初大師の縁日は汽車の開通と相まって大盛況となりました。川崎大師はJRと京浜急行の競合路線です。両社による乗客争奪のPR合戦が繰り広げられたのです。そう、成田もJRと京成線が競合しています。同じことが繰り広げられたのですね。何のことはない、年明けはじめての縁日に参詣する「初縁日」、居住地から見て恵方にある寺社を参詣する「恵方詣り」といった行事を組み合わせ、鉄道会社が収益を上げるために創り上げだのが「初詣」だったのです。このように本書では、私たちの生活の中で古くからの伝統とみなされている事柄のルーツを探り、その正体を明らかにしています。「へー、そうだったのか」「それは知らなかったなぁ」と面白く読ませます。
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