片麻痺の人のためのリハビリガイド

感じることで動きが生まれる

中里瑠美子

2017年2月17日

協同医書出版社

2,420円(税込)

医学・薬学・看護学・歯科学

◆「片麻痺からの回復」を目指す患者さんに伝えたい、リハビリテーションの方向性◆ 片麻痺になると、例えば、なぜ手が曲がってしまったり、踵がつかなくて足が内側に向いてしまったりするのでしょうか。そして片手と片足が使いにくいだけでなく、なぜもっとずっと不自由なのでしょうか。 片麻痺という自分の状態は一体どういうことなのかを知ると、片麻痺のリハビリテーションはどのような方針でどのようなことに意識を向けていけばよいのかがわかります。 傷ついた脳は、正しい学習方針を示されなければ、脳にとっては効率のよい単純で簡単な動きを選択します。しかしそれが、本人にとってはとても不自由な片麻痺という状態として現れるのです。 正しい学習方針の基本は「からだの声を聴くこと」。 自分の身体の重さや姿勢(身体部分の位置関係)などを感じられ、その自分の身体で外の世界の物の形や重さや方向や肌触りなどが感じ取れるか、そこからイメージを広げられるか(自分自身の記憶と結びついて生き生きとした経験となるか)どうかです。 ★患者さんご本人のために★ 「片麻痺は良くなるのだろうか…」 「これからどのようなことをすればいいのだろうか…」 片麻痺になってこれからどのようなリハビリをすればよいのか不安に思っておられる方、頑張って動く練習を繰り返しても自分で良いと思える変化のみられない方、 より良い回復を目指す方のためのガイドです。 「片麻痺」という今の状態は、不自由なことの原因ではなくむしろ結果です。つまり、片麻痺「だから」動けないというのはちょっと違うのです。 ではどうして思うように動けないのでしょうか? 本書ではその理由をわかりやすく説明し、「治療」を目指すリハビリテーションの方向性を示します。 そして患者さん自身で行うことのできる練習についても提案しています。 ★セラピストのために★ 「手が曲がっているのを直したい」 「踵がつかなくて足が内側に向いてしまうのを直したい」 「(左手では食べられるけど)右手で食べられない」 片麻痺の患者さんにそう言われたら、どう答えますか? 本書は患者さんやご家族に向けて、片麻痺という状態についてわかりやすく説明し、その内容ときちんと連続するリハビリテーションの方針を示しています。 そして患者さん自身で行うことのできる練習についても提案しているので、そこから治療の展開を考えてもらうこともできます。 患者さんの声に応えることが難しいと感じているセラピストの方にとっては、これから「麻痺を治す」ことを目指して患者さんと共に歩むために、大いに活用していただけるテキストです。

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