
失語症の認知神経リハビリテーション
カルロ・ペルフェッティ / 小池美納 / 宮本省三
2018年8月24日
協同医書出版社
4,400円(税込)
医学・薬学・看護学・歯科学
言語治療の新しい視点! 「認知神経リハビリテーション(認知運動療法)」における、失語症の捉え方・治療方法を詳しく解説。 人間の言語機能の背景には高次な脳の機能を支える皮質連合機能があることが、脳・神経科学の展開により明らかになっています。 本書はそれらの知見に基づき、失語症を失行症と同様に「高次脳機能障害」の別の病態として捉え直し、その分析と具体的な治療方法を解説しています。 絵カードと対話を使った具体的な言語訓練の方法を説明し、巻末の解説では同様に絵カードと対話を使った「失行症」の訓練も紹介しています。 言語聴覚士だけでなく、理学療法士・作業療法士の臨床においても新しい視点と臨床の手がかりを提供してくれる一冊です。 ◆「解説/リハビリテーションの“春"」(宮本省三)より◆ 最後に、本書が「脳のリハビリテーション」への旅に持ってゆく1冊だとつぶやいておこう。 21世紀を生きるセラピスト(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)は、それぞれ固有の学問領域を維持しつつも、その旅の道程は一人ひとりの患者の回復である点を共有していなければならない。 治療訓練が少しでも患者の身体、物語、人生に役立つものであってほしい。そのためには「脳のリハビリテーション」という羅針盤をもつことが重要である。 言語聴覚療法、理学療法、作業療法があるのではない。運動障害のリハビリテーション、上肢、体幹、下肢のリハビリテーション、感覚障害のリハビリテーション、失語症、失行症、失認症のリハビリテーション、発達障害のリハビリテーション、精神障害のリハビリテーションがあるのではない。 臨床にあるのはセラピストによるリハビリテーション理論と治療訓練であり、それらはすべて「脳のリハビリテーション」に包括されるべきである。そして、それが「人間のリハビリテーション」だと思う。 2018年の現在、認知神経リハビリテーションの変遷と挑戦は続いている。その旅の目的地はまだ見えないが、「希望」は見えている。 本書は「脳のリハビリテーション」を提案しており、今後のリハビリテーションの「知の飛躍」を予感させる。失語症に苦悩する人間の「回復」を予感させる。その予感があるからこそ、セラピストは旅を続けられるのである。 その時、セラピスト(言語聴覚士)には重い荷物を捨て去る勇気がいる。それによって言語聴覚療法は新しい時代へと歩むことができるだろう。 ◆第1部 失語症を理解する 第1章 言語と行為 第2章 失語症のリハビリテーション理論 第3章 失語症のリハビリテーション治療 第4章 失語症をシステムの損傷として捉える ◆第2部 失語症を治療する 第5章 言語の再教育の原則 第6章 絵カードの活用方法 第7章 臨床事例 解説/リハビリテーションの“春"(宮本省三) 付録
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