杉田玄白 晩年の世界

ーー『鷧斎日録』を読む

松崎 欣一

2017年11月18日

慶應義塾大学出版会

9,240円(税込)

人文・思想・社会

▼なおこの世にあることの喜び。 江戸社会のさまざまな出来事を冷静に記録し、折々の心境を漢詩や和歌に託す。 『解体新書』の翻訳で知られる蘭学者・臨床医の、豊かな「晩年の世界」。 <b>序章 江戸の学者・文人社会</b> <b>--杉田玄白と市川団十郎ーー</b> <b>I 『鷧斎日録』</b> <b>--玄白晩年の日記ーー</b>  一、『鷧斎日録』の発見  二、『鷧斎日録』の記事  三、『鷧斎遺稿詩之二』及び『鷧斎遺稿歌之一』 <b>2 多忙な日常</b> <b>--臨床医としてーー</b>  一、藩邸勤務  二、病用外出  三、病論会その他 <b>3 日々の楽しみ </b> <b>--教養人としてーー</b>  一、四季を楽しむ   (1) 春ーー梅見ーー   (2) 春ーー花見ーー   (3) 夏から秋、そして冬へ    --時鳥・蓮見・月見・虫聞・雪見などーー   (4) 蘭を育てるーー玄白と園芸ーー  二、さまざまな会合   (1) 詩会・河漏会   (2) 俳会・歌会・その他  三、芝居見物 <b>IV 社会への目</b> <b>--記録者としてーーー</b>  一、「当世の流行物」--落書一件ーー  二、災害情報   (1) 地震関係記事   (2) 雷雨・落雷・大雨・洪水関係記事   (3) 火災関係記事  三、打ちこわし・百姓一揆関係記事  四、田沼失脚と定信政権誕生  五、対外関係情報   (1) 長崎屋・オランダ風説書   (2) 琉球国王使節江戸参府   (3) クナシリ・メナシのアイヌ蜂起   (4) 異国船情報   (5) 林子平処罰   (6) ラクスマン、レザノフの来航ーー光太夫、津太夫の帰国ーー   (7) 海難事故情報 <b>V 玄白をめぐる人々</b>  一、人物詠としての玄白の詩作  二、家族・親族  三、門人・知友 <b>6 晩年における諸著作の執筆と刊行</b>  一、医学・医術論の集大成   (1) 『和蘭医事問答』   (2) 『狂医之言』   (3) 『形影夜話』  二、経世論の展開   (1) 『後見草』   (2) 『野叟独語』   (3) 『犬解嘲』  三、老いを生きる   (1) 『玉味噌』   (2) 『耄耋独語』  四、未だ世に在るの絶筆なりーー『蘭学事始』-- あとがき 参考文献 索引

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