今ひとたびの高見順

最後の文士とその時代

山田邦紀

2020年6月12日

現代書館

2,860円(税込)

人文・思想・社会

昭和を代表する作家の一人である高見順(1907:明治40年〜1965:昭和40年)の生涯から、昭和という時代を見直し、現在の社会状況を照射する。 評論家・奥野健男が「高見順の青春、その文学的出発と変遷を辿る時、そのまま昭和という時代の特徴と変遷を辿っている思いがする」と述べているように、高見順は時代に鋭敏に反応して作家としての生涯を送った。その高見順の生涯と作品をひもとくことは、昭和という時代について、またその時代に翻弄された人々の思いを知ることにつながる。 高見順らが経験した言論弾圧、戦争する体制下での暮らしが、今また不気味な影となって日本の社会に迫っている。

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