
地方社会の災害復興と持続可能性
岩手県・宮城県の東日本大震災被災地からレジリエンスを再考する
野坂 真
2023年4月10日
晃洋書房
3,960円(税込)
人文・思想・社会
東日本大震災被災地の生活と復興の記憶を可視化する 人口減少・少子高齢化・経済停滞が続く社会では、定住人口の増加や経済成長をバネとした災害復興の目標を達成するのは難しい。いま目指されるべきは、地域が本来持つ回復力(レジリエンス)を活かした「無理せず続ける」持続可能な復興である。岩手県大槌町、宮城県気仙沼市における被災・復興過程のモノグラフから、それぞれの地方の特性を踏まえた復興のあり方を、心の復興にも焦点をあてながら提示する。 第1章 なぜ今、地方の災害復興のあり方を問うのか 1.1 本書の目的と背景ー地方と災害復興をめぐる現状ー 1.2 調査対象地域と筆者との関わり、研究方法の選択過程 第2章 災害復興と地方はどのように研究されてきたか -本書におけるアプローチの導出ー 2.1 社会学的な視座から行われてきた災害研究 2.2 地域社会学における地方研究と内発的発展論 2.3 地方の地域社会に存在する多様な主体に関する研究 2.4 本書における分析の視点 2.5 事例分析の方法 第3章 大槌町および気仙沼市の地域特性と全体的な被災・復興過程 3.1 大槌町における地域特性と全体的な被災・復興過程 3.2 気仙沼市における地域特性と全体的な被災・復興過程 第4章 震災前の大槌町における地域集団の活動・連帯と住民層ごとのライフスタイル像 4.1 地域開発・振興の歴史ー多様な地域集団が誕生するまでの経緯ー 4.2 震災前の地域集団間での連帯 4.3 震災前の住民層ごとの地域集団内での役割分担とライフスタイル像 4.4 まとめ 第5章 震災後の大槌町における地域集団の活動・連帯の再構築過程 5.1 教育をベースとした地域集団群の活動展開 -安渡地区における町内会活動の変遷を中心にー 5.2 福祉をベースとした地域集団群の活動展開 -福祉および見守り活動の変遷と課題ー 5.3 文化をベースとした地域集団群の活動展開 -従来の組織の活動再開と新たな動きー 5.4 産業をベースとした地域集団群の活動展開 -地元商店・地域企業における変遷と課題ー 5.5 まとめ 第6章 震災後の大槌町における住民層ごとのライフスタイル像の変容・分化 6.1 震災前後における住民層ごとの数とバランスの変化 6.2 緊急避難期における住民層ごとの被災状況の傾向 6.3 避難生活期にいける住民層ごとの役割の変化 6.4 仮復旧期における住民層ごとのライフスタイル像の仮構築 6.5 復興への移行期〜復興期における状況の変化 6.6 まとめ 第7章 震災前後の旧気仙沼市における地域集団の活動・連帯の再構築過程 7.1 震災前後における住民層ごとの数とバランスの変化 7.2 震災後の旧気仙沼市における地域集団の連帯と多様な地域アイデンティティ 7.3 まとめ 第8章 地方を持続可能な地方の災害復興をめざして 8.1 災害復興のあり方を検討する上で重要となる視点 -大槌町における災害復興の事例分析の結果よりー 8.2 大槌町と旧気仙沼市との比較分析 8.3 都市化の程度が復興過程に及ぼす影響 8.4 今後の課題
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