精神分析の歩き方

山崎 孝明

2021年5月31日

金剛出版

3,740円(税込)

人文・思想・社会

「つくづく、いままでになかったタイプの本。この国で精神分析への道を歩いている人が、歩こうとしている人に向けて書いた愛と連帯の書。これが最初の本だということに山崎さんの人柄を感じます」(藤山直樹) 「本当は根源的批判の書だ。自由を得るか、苛立つか。それがあなたの立っている場所を教えてくれる」(東畑開人) 「難しそう」「敷居が高い」「めんどくさそう」--。とかく近づきがたい印象を与えがちな精神分析。その印象を払拭するため、「観光客」に向けて懇切丁寧に書かれた精神分析ワールドツアーガイド。 日本精神分析の100年にわたる歴史の中で、かつてこれほどにやさしく、そしてこれほどに危険な精神分析の書があっただろうか? 精神分析をこれから学ぶ「観光客」に向けて懇切丁寧に書かれたガイドブックでありながら、精神分析を相対化するような痛烈な批判が織り込まれている。 さらには現代メンタルヘルスの大きな潮流である当事者概念・エビデンス概念と渡り合いながら、新世代の精神分析的思考を展開。他ならぬ「いま」における精神分析の存在意義を問うた一冊。 第I部 初学者のための精神分析ガイド  第1章 私はどんなふうに精神分析を学んできたか  第2章 日本精神分析史ーー分析的と力動的  第3章 日本精神分析マップーーコミュニティを横断する 第II部 精神分析観光は遺跡巡りか?--心理臨床における精神分析の位置  第4章 日本心理臨床史ーー「闘争の時代」を超えて  第5章 心理臨床学外史ーー反論と応答 第III部 現地に赴く前に  第6章 「独り善がり」の治療者ーー環境とクライエントのニードを捉える  第7章 二つのアセスメントーー精神分析中心か? クライエント中心か?  第8章 「ふつうの面接」を考えるーー援助法の四象限  第9章 モチベーション論ーー面接の実際問題  第10章 それでも、考えるべきことーーパターナリズム再考 第IV部 精神分析水先案内  第11章 いま、精神分析が存在する意義  第12章 カルトを超えて

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