鳥類学者無謀にも恐竜を語る

川上氏二作目。鶏肉以上～より読みやすい。鳥類は恐竜から発生した。つまり鳥類学者は恐竜学者だという発想。これ、素晴らしいんじゃないかな。恐竜はあくまでも骨や環境化石のみから想像する。想像するにしても基礎知識が必要。基礎知識をどこに求めるか。もちろん地質学や考古学的な知識は必要であろう。だが生物学的な生態学を語る上では現代の最も近縁である鳥類から学ぶ、類推することは非常にreasonableである。鳥類という基礎知識を持って展開される理論は非常に興味深く読ませてもらった。ていうかこれだけの構想をよくため込んだなというレベル。恐竜学って文献読んだことないけど、どうやってpublishするんだろう。ある事実を基に考察を組み立てていくのであれば、現代の鳥類という事実から考察を展開しても良いのでは？と思って調べてみたら共著だけどなんか出してるじゃないですか「Allometric scaling of seed retention time in seed dispersers and its application to estimation of seed dispersal potentials of theropod dinosaurs（Yoshikawa et al. OIKOS.128,6,2019,p836-844）」獣脚類の種子散布能力について。abstractが漠然としていて内容がよくわからない...。 ちなみに翼竜や魚竜は恐竜じゃないんですって。初めて知りました。 恐竜系統図（p.14） 主竜類➡一般に恐竜と定義される、鳥やワニに進化 - 鳥盤類（角竜類、堅頭竜類、鳥脚類、剣竜類、鎧竜類） - 竜盤類（竜脚形類、獣脚類） このなかの獣脚類（ティラノサウルスなど）が鳥類の祖先 翼竜（主竜形類ではあるが主竜類ではない、つまり恐竜ではない。羽毛ではなくひだで滑空する） 竜鱗形類（魚竜、首長竜）➡水性爬虫類

非表示