
70歳の新人施設長が見た 介護施設で本当にあったとても素敵な話
川村隆枝
2020年10月27日
アスコム
1,430円(税込)
人文・思想・社会
この本は、これまで介護の仕事に従事したことのない 「新人」の著者が、70歳にして老人介護施設の 施設長に就任した経験を基に書かれたエッセイです。 みなさんは老人介護施設にどんなイメージをお持ちですか? どちらかといえば、ネガティブな印象がある方も多いでしょう。 例えば 寝たきりのお年寄り、徘徊する認知症の入所者、トラブルの数々。。。 自分の親を入所させるにしても、ちょっと躊躇しますよね。 本当に預けていいのか。 親の面倒を施設側に一任することに罪の意識を覚えることも あるかもしれません。 けど「本当」の老人介護施設がどんな場所かご存知でしょうか。 マスコミの報道などで、悲惨な部分だけが切り取られた イメージだけで判断していませんか。 著者で医師の川村隆枝さんは自らの経験を基に 「介護施設は姥捨て山ではありません」と断言します。 川村さんが実際に見た介護施設は スタッフが親身になって入居したお年寄りの 面倒を見る、とても「素敵な」場所でした。 ●コロナで中止になった街のお祭りの代わりに、スタッフが 急遽施設内でお年寄りのためのお祭りを開催 ●車いすでお出かけできるお年寄りならば、お花見や 雪見、海などの行事がある ●イライラしやすくなったお年寄りのために その人が若い頃大好きだった音楽を用意して 気持ちを慰めてあげる ●認知症で栄養チューブを自分で抜き取ってしまう 人のために、手袋を用意。その手袋の5本の指には 小さなぬいぐるみがついている。 といった、細やかで、思いやりのある ケアが行われています。 もちろん、辛いことも大変なことも時にはありますが それを上回るあたたかい時間が流れているのが 介護施設の「本当の姿」でした。 川村さんは「介護施設は入所者にとって楽園」と言います。 ぜひ、あなたも、このエッセイを通じて 介護施設の本当に素敵な姿に、触れてみていはいかがでしょうか。 そして、70歳にして新しいチャレンジを始めた 川村さんの前向きでハツラツとした生き方に 勇気をもらう方もいると思います。 「70代だからこそ、豊富な人生経験と 磨きあげた知力を発揮できる場はたくさんある」 川村さんは語ります。 年齢を重ね、仕事の第一線から退きつつある方でも 新たなフィールドで活躍できる可能性は無限大。 この本は、これからを生きるシニアの方の 人生の羅針盤にもなり得ることでしょう。
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