天性の小説家ジャン・ジオノ

『木を植えた男』を書いた男

フィギュール彩

山本省

2014年2月21日

彩流社

2,090円(税込)

小説・エッセイ

『木を植えた男』によって世界中で知られるジャン・ジオノは、フランスでは知らない者がいないほど著名な作家である。パリのフランスではなく、南仏のオート=プロヴァンスという地方を描いたという点で特筆すべき作家だ。ジオノは南仏マノスクという町で生涯を過ごし、その地を舞台に当地の住人たちの物語をたくさん創造した。死後すでに四十年以上が経過するが、彼の作品がいまでも説得力を持っているということを本書で確かめてほしい。環境の重要性が指摘される今、「ジオノ文学」が秘めている可能性は大きい。彼の作品が見直されるべき「時」なのだ。森林や水、音楽や友情といった側面から彼の作品を検討することにより、環境と密接に関わる「ジオノ文学」の特徴が明確になるはずである。

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