みんなで戦争

銃後美談と動員のフォークロア

重信 幸彦

2019年3月26日

青弓社

3,520円(税込)

人文・思想・社会

万歳三唱のなか出征する兵士、残された子を養う隣人、納豆を売って献金する子どもーー。満洲事変から日中戦争へと続く戦時下の日常には、愛国の物語である銃後美談があふれていた。美談から戦時下の「空気」を読み取り、「善意」を介した動員の実態に迫る。 はしがき 序 章 美談の読み方ーーからみつくつながりと銃後  1 「銃後美談」へ  2 銃後美談との向き合い方  3 「日中戦争期」という状況  4 「動員」と銃後美談の読み方  5 「美談」を編むこと、「戦意」を測ること  6 フォークロアという視点 第1部 銃後美談とは何か 第1章 銃後美談集を編む  1 総力戦ーー満洲事変から日中戦争へ  2 総力戦の制度と銃後美談集  3 検閲と銃後美談 第2章 銃後美談と活字メディア  1 新聞のなかの銃後美談  2 前線の美談と銃後の美談ーー雑誌とその付録 第3章 増殖する銃後美談  1 メディアと美談  2 規範化する美談  3 「世間へ顔出しができません」--「水兵の母」の記憶 第2部 銃後美談が動員する社会 第4章 応召する男たちをめぐって  1 応召という出来事  2 妻子を残して  3 「即日帰郷」という事件 第5章 納豆を売る子どもたち  1 銃後の子どもたち  2 納豆を売る子どもたち  3 「無邪気」と銃後の空気 第6章 妻そして母たちの銃後  1 「母」という役割  2 「軍国の妻/母」の姿  3 『日本の母』と文学者たちの動員ーー日本文学報国会 第7章 モダンガールと少女たちの銃後  1 街頭という銃後ーー千人針を縫う女たち  2 献金する「街頭」の女たち  3 「お兄様」への手紙ーー少女たちと兵士のラブレター 第8章 もう一つの銃後  1 対照的な話群  2 銃後の犯罪例集  3 銃後美談の合わせ鏡  4 善意と悪意のはざま 終章 動員と「弱さ」をめぐって  1 善意の「中間集団全体主義」  2 「弱さ」をすりつぶす動員  3 「動員」のなかで 巻末資料 銃後美談関連図書一覧 参考文献一覧 参考資料一覧 あとがき 索引

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(0

--

読みたい

1

未読

0

読書中

0

既読

1

未指定

6

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください