時間SFの文法
決定論/時間線の分岐/因果ループ
浅見 克彦
2015年12月17日
青弓社
3,300円(税込)
人文・思想・社会
200作品を超える時間SFを読み解き、タイム・トラベル、並行世界への跳躍、自己の重複などの基本的なアイデアや物語のパターンを紹介する。そして、物語のシニカルさやアイロニーを踏まえながら、時代感覚への批評性を秘める時間SFの魅力をあぶりだす。 序章 時間SFと時代の感覚 1 『タイム・マシン』とその時代 2 現代の意識を引き寄せる時間論 3 物語論の関心と現代のシニシズム 第1章 ジャンルを俯瞰する 1 タイム・トラヴェルの物語 2 タイム・スリップの物語 3 並行世界へ跳躍する物語 4 自己重複の物語 5 時間の果てをのぞむ物語 第2章 タイム・パラドクスと決定論的世界 1 連なる氷河のような世界 2 愛による過去の改変ーーパラドクスの浮上 3 タイム・パラドクスと happen twice 論 4 決定論的な時間世界ーー時間旅行者をとらえる不可避の円環 5 決定論への帰依と「救済」 第3章 時間SFとニヒリズムーー価値意識の惑乱 1 反復する時間世界ーー意味と価値の無化 2 「枝分かれする世界」--価値の相対化と自由意志の無力 3 因果ループの空虚ーー価値の真正さが失われゆく世界 4 ニヒリズムの波紋ーー自らに懐疑を向ける物語 第4章 物語論としての時間SF--読みのシニシズム 1 物語の「真実味」を支えるものーーリアリズムの陥穽 2 時間SFにおける因果のパラレリズムーー読みが支える意味の秩序 3 種を露呈する手品ーー「読みの真正さ」の持ち分 4 シニシズムの行方 終章 時間の味わいーー感覚的な悦びをもたらすテクスト 1 変異のなかで湧き上がる時間 2 意識変調の異様ーー躍動と移ろいの感覚 3 時間的な感覚の奥にあるものーー意味の向こうに想像される何か 4 映像的なテクストの時間ーー共感覚の渦へと誘う物語 文献一覧 あとがき
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