日本のインテリジェンス工作

陸軍中野学校、731部隊、小野寺信

山本 武利

2016年11月1日

新曜社

3,080円(税込)

人文・思想・社会

◆インテリジェンス・リテラシーを高めるために!  平和憲法下、日本は軍備を放棄し、戦争をしない国になったはずでしたが、最近、集団的自衛権を容認する「安保法案」なるものが成立し、中国・北朝鮮の強硬姿勢などと相まって、戦争が現実味を帯びてきています。多くの犠牲をはらって得られた「平和」を死守するためにも、戦争とは何か、どのようにして起こり、いかに行なわれるのか、その現実を知らざるを得ません。  本書は、なかでも日本人が見落としてきた、戦争における「情報」の役割に焦点を当てて、宣伝・諜報・謀略などのインテリジェンス活動の歴史を振り返ったものです。  陸軍中野学校、特務機関、731部隊、満洲国の宣撫活動、ラジオやチラシによるプロパガンダなどが、著者の見つけた一次資料をもとに分析されます。最悪の事態を避けるためにも、我々はインテリジェンス・リテラシーを高めるべきでしょう。 日本のインテリジェンス工作 目次 本書を読まれる前に 1 総論 第一章 陸軍中野学校創立期の工作目標 第二章 アメリカによる日本インテリジェンス機関の分析  1 アメリカの日本関係資料の収集と公開  2 文書の作成機関  3 インテリジェンス機関の分析と評価のポイント  4 日本のインテリジェンス機関の研究 第三章 オーストラリアによる日本陸軍インテリジェンス機関の分析 2 対中 第四章 「帝国」を担いだメディア  1 メディアと「帝国」  2 新聞に見るメディア統制と「帝国」への同調  3 満鉄、「満洲国」に見るメディア利用の宣伝・宣撫工作  4 満洲、本土での欧米「学知」のしたたかな吸収  5 「帝国」を担いだメディア人と学知 第五章 日本軍のメディア戦術・戦略ー中国戦線を中心に  1 満洲事変までの「新聞操縦」  2 日中戦争勃発とメディアの積極活用  3 汪政権の正当性獲得のための宣伝工作  4 中国共産党撲滅のための宣撫活動  5 メディア戦術・戦略の成果と失敗 第六章 『宣撫月報』とは何か 第七章 満洲における日本のラジオ戦略  1 戦争プロパガンダとしてのラジオ  2 新京中央放送局を軸とした放送活動 3 対ソ 第八章 対ソ・インテリジェンス機関としての731部隊の謎 第九章 北欧の日本陸軍武官室の対ソ・インテリジェンス工作     -小野寺信のアメリカ側への供述書  1 小野寺供述書の要約  2 SSUによる小野寺供述の評価とまとめ あとがき 初出一覧 事項索引 人名索引 装幀ー難波園子

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