象徴天皇を哲学する
田中久文
2018年8月9日
青土社
2,200円(税込)
人文・思想・社会
平成二十八年八月八日の午後、天皇の「おことば」による生前退位の意思表明は、象徴天皇制を根源的に見直す発端をつくった。しかし戦後民主主義下において、これまで天皇について十分に議論が尽くされたと果たして言えるのか。かつて、天皇は近代日本思想の中心的命題であった。思想史を熟議することで見えてくるのは、グローバリゼーションと市場原理主義の時代に、日本の民主主義を推し進める天皇制を創造する道筋である。
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