「よど号」事件三十年目の真実

対策本部事務局長の回想

島田滋敏

2002年1月31日

草思社

1,760円(税込)

人文・思想・社会

昭和四十五(一九七〇)年三月三十一日に発生した赤軍派グループによる日航機「よど号」ハイジャック事件は、乗客の全員無事救出、身代わりとなった山村運輸政務次官、コックピット・クルー、機体の帰還をもって解決を見た。だが、そこにはいまだ解明されていない一つの謎が残っている。あのとき、福岡での給油後、ピョンヤンに向けて飛び立ったはずの「よど号」はなぜ、ソウル金浦空港に降りたのか。現地対策本部で陣頭指揮をとった日航OBが、事件の経緯を忠実にたどり、「よど号」に偶然乗り合わせた米国人の存在こそ、「金浦偽装着陸」の謎を解く鍵であったことを初めて明かす。事件の様相を一変させる決定的証言である。

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