昭和二十年(第1部=9)
鳥居民
2001年12月31日
草思社
2,860円(税込)
人文・思想・社会
毛里英於莵、美濃部洋次、迫水久常は、資源や食糧の危機的状況を、御前会議に提出する「国力ノ現状」にまとめ、民心が局面の展開を求める方向に向かっていることも明らかにする。朝日新聞ベルリン特派員の守山義雄は敗戦ドイツの実相を報じた。戦争とはなにかを初めて明示したこの記事を、枢密顧問官南弘、元外相有田八郎、石橋湛山、志賀直哉ら七人の日記から解き明かす。徹底抗戦の主張がむなしく響くなか、鈴木貫太郎、米内光政、梅津美治郎ら政府・軍首脳はなにを考え、なにをしたか。木戸幸一は自分を内大臣の座から逐おうとする計画をどう叩きつぶしたか。広田弘毅はソ連大使マリクとの箱根での会談でなにを説いたのか。皇太后は戦争終結のためにいかなる役割を果たしたのか。六月八日、その地位を逐われようとした木戸幸一は終戦の計画をつくる。
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