文庫 結局、自分のことしか考えない人たち

自己愛人間への対応術

草思社文庫

サンディ・ホチキス / 江口 泰子

2020年2月6日

草思社

935円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

あなたの身近に存在している「自己愛人間」。彼らの7つの大罪とはー。恥を知らない、歪曲して、幻想をつくり出す、傲慢な態度で見下す、ねたみの対象をこきおろす、特別扱いを求める、他者を平気で利用する、相手を自分の一部とみなす。他者を犠牲にして自己を守ろうとする自己愛人間の複雑な心理構造を解き明かし、その毒から身を守るための4つの戦略を紹介。彼らの理不尽な言動に振り回され、傷つけられ、人知れず苦しんでいるあなたのための必読書。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年06月10日

自己愛の強い人間は、ちょっとした非難にも傷つきやすく、激しい恥の意識を覚える。 恥の意識から生じる薄っぺらい妬みや憤りが大きな特徴であり、共感性が欠如している。 周囲の承認や賞賛を求めて、それらを得て、カリスマ的で魅力的なこともあるが、冷淡で計算高く、予測のつかない怒りを爆破させたりする。 『自己愛の脆さと防衛のサイクル』 自己愛は美化され承認される傾向にある。健全な自己愛と不健全な自己愛との区別が曖昧になっている。 健全な自己愛は、真の自尊心の上に成り立つ。ところが、自己愛人間には、真の自尊心が欠けている。 不健全な自己愛の持ち主は、精神面や情緒面が完全には成長していない。自分に対する歪んだ認識を持ち、道徳などの内面の価値体系にも欠ける。能力や実績が全くないにも関わらず、自分を優れた優秀な人物だと思い込む。 子供の恥の意識は、親が和らげてあげなければならない。笑ってはならない。恥の感情を適切に処理するメカニズムがないと、恥を回避、否認して、怒り、非難、侮蔑、軽蔑、冷淡さ、卑屈さで表す。そして、恥は外部に向けられる。私は悪くない、私の責任ではないと。 恥の感情は、他者に投影され、これ以上自尊心が傷つかないように他者を攻撃、非難、軽蔑する。 負け惜しみが強い、自力で優越感に浸れない、自分が勝てる競争で相手を出し抜く。 自己愛人間は、自分の好ましくない面を絶えず相手に投影する。自分が攻撃的になれば、自分は相手の攻撃的で卑劣な行為による被害者だと思い込む。 相手の精神年齢が2歳並みだと思うことも役立つ。 自分に投影された恥に対しては、復讐しようという衝動を抑え、自己愛人間に異議を唱えたり議論を挑んだりしないで、自分が感じた不快な感情がどこから来たのかを理解して、その感情を無事に処理したことを確認すれば良い。 アサーティブな態度も、自己愛人間には無駄。自分への個人的な攻撃や非難と受け取る。 退行は、コントロールすることが重要。 自己愛人間と薬物依存症の人間に共通するのは、誇大感と万能感。強迫症状も伴いやすい。それらは、人生を損ない、コントロールの喪失をきたす。買い物中毒も同様。 共依存を求める人も同じ。相手をコントロールしたい、世話を焼きたいという欲求を抱えている。

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