日本最後のシャーマンたち

ミュリエル・ジョリヴェ / 鳥取 絹子

2023年2月13日

草思社

2,420円(税込)

人文・思想・社会

東北、北海道、沖縄、そして東京ーー。 半世紀にわたって日本に暮らすベルギー生まれの日本学者が、 さまざまな文化的背景を背負ったシャーマンたちを訪ね歩き、 その肉声を多数採録した貴重なドキュメント。  不可思議な世界との交流をやわらかな筆致でつづったユニークな一冊! 私は本書のサブタイトルを「もしそれが本当だったら?」にすることもできただろう。いずれにせよ、私がこの本を心から書きたいと思ったのは、なによりシャーマンがいなくなると、日本人の魂の一部も消えることになると思ったからだ。 今後しばらくは奄美大島や沖縄では生き延びるだろう、需要はいまも非常に多いからだ。しかしシャーマンは東北(青森県の八戸、恐山)でも、同じく北海道でも消滅の危機に瀕している。北海道ではレラが最後のアイヌのシャーマンで、東北でも、中村タケはこの地方で正真正銘最後のイタコと言って間違いないだろう。  なによりも私の心を打ったのは、彼女たちが…自信にあふれていたことだ。彼女たちは自分たちの使命の重要さを一瞬たりとも疑っていなかった。それは人生につきまとう苦難への答えを求めて彼女たちのところに来る人たちを助け、苦痛を和らげ、その人生に意味を与えることである。私は幸運にも素晴らしい女性たちに接することができ、そのうちの何人かとは本当の友人になった。それだけで、この仕事に費やした私の努力が報われると思っている。(本書より)

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