
増補版「読む力」はこうしてつける
吉田新一郎
2017年12月7日
新評論
2,200円(税込)
人文・思想・社会
私たちも、子どもたちも、職場や学校や家で、たくさんの本や文章を読みます。ひょっとしたら、読まされているのかもしれませんが……。ある記事を読んでいたら、「よく読める読み手が共通にもっているスキル」は「メタ認知力」だと書いてありました。そして、メタ認知力を「自分が読んでいる本や文章に関して、読み手として自分のなかで行っている対話」と定義していました。この定義は、私がこれまでに見たなかで一番分かりやすいものです! このスキルを使いこなせている読み手は、読んでいるものを深く読むことができ、自分なりの意味をつくり出せるので単純に楽しむことができるわけです。一方、このスキルが身についていない読み手は、うまく解釈することができないので楽しむことができません。その結果、「僕は読むのが好きじゃない/得意じゃない!」となる可能性が大きくなります。 本書で紹介しているのは、このスキルの具体的な内容で、1自分や他の本や身の周りにあることや世界とのつながりを見出せる、2イメージを描き出せる、3質問や疑問を出せる、4行間を読める(書かれていないが、作者が言いたいポイントが推測できる)、5何は大切な情報で、何はそうでないかの判断ができる、6さまざまな情報を整理・統合して、自分なりの解釈や活かし方を考えられる、7自分の理解を修正しながら読むことができる、また必要があれば、読み直すこともいとわない、8読む目的は何か、そのテキストは本当に自分の読みたいものかが判断できる(選書能力)、9分析的/クリティカルは視点をもって読む、の九つが含まれます。 もしあなたが、まだ1〜9を使っていないなら、ぜひ頻繁に使って、いろいろな本や文章を読んでください。理想とするのは、これらを意識せずに使いこなすことです。優れた読み手は、それができています! そして、子どもたちにも、ぜひ同じ体験をさせてあげてください。(よしだ・しんいちろう)
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