土星とメランコリ-

自然哲学、宗教、芸術の歴史における研究

レイモンド・クリバンスキ- / 榎本武文

1991年4月1日

晶文社

10,466円(税込)

人文・思想・社会

メランコリー。人間の体内に存在する四つの体液の一つである黒胆汁によってもたらされ、土星の下に生まれたものの運命であるとされる。そして、それは人間を憂鬱におとしいれ、その意識を鈍磨させるとされた。古代ギリシアに淵源するこの体系は、西欧の自然哲学、医学・宗教、芸術の根幹に脈々と流れ、それらに大きな影響を及ぼし続けた。ピタゴラス学派、アリストテレスから、中世アラビアの占星術師、ルネサンスのネオプラトニストを経て、北方ルネサンスの巨匠デューラーに至るまで、この体系の起源と展開を精細にあとづけ、近代思想によって駆逐されたかに見える、破壊的なまでに洞察力にみちた人間観を発掘、まさにヴァーブルク学派の代表的成果というにふさわしい大著。

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