
シバの女王の娘
躁うつ病の母と向きあって
ジャッキ・ライデン / 宮家あゆみ
2008年4月30日
晶文社
2,640円(税込)
小説・エッセイ / 人文・思想・社会
「われはシバの女王なり」。黄色いシーツを体に巻きつけ、瞼に派手なアイラインを引き、お姫さま遊びのティアラでとび色の長い髪をまとめた母が、厳粛な面持ちでこちらを見つめている…。ウィスコンシン州の湖のほとりで、少年のように育った3人の娘たち。幼い頃から母親が躁うつ病を患い、自分にシバの女王やマリー・アントワネットのようなパワーがあると妄想し始めた。離婚、再婚、被害妄想、自暴自棄、交通事故に訴訟、と、これまで愛を与えてくれたはずの母親の暴走が続く。これは、ジャーナリストでもある著者、ジャッキ・ライデンの身におこった本当の話。本書を書きながら彼女は、その物語の力と意味を解読しようと試みる。悲しくも陽気で、人の心を深く揺り動かす母娘の物語。
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