家出ファミリー

田村真菜

2017年4月22日

晶文社

1,760円(税込)

小説・エッセイ

私たちの生活(くらし)は柔らかな戦場だったーー。 貧困、暴力、存在の否定。虐待的ともいえる過酷な家庭環境に育った10歳の少女は、 突如母と妹と三人で野宿しながらの日本一周をすることになった。 過酷な日々のなかで、少女は自らの進むべき道を見出していくことができるだろうか。自伝的ノンフィクション・ノベル。 襲い掛かる様々な困難に立ち向かうサバイバルの日々を経て、 成長した彼女の姿にとても勇気づけられる一冊。 ーーわたしたち、また生きて会おうね。 【読者からの感想続々!】 「登場人物が人とかかわることによって成長していき、私もこんな風に人とか かわっていき、成長できたらいいなと思いました。 ーーラストは衝撃を受けました」 (14歳:女性) 「私はこの本を読むまで、自分も家庭内暴力を受けていたのに、忘れていたな、 と思いました。忘れていたというのとは違うかもしれません。自分の育ってき た環境が、暴力だとも思ってなかったです。 まわりの友人も、親や兄弟から殴られていて、そういう生活や育ちがあたりま えっていうか。暴力をふるわれていたとか、社会問題だとか思ってない人が多くて。 人の目を通して状況を見ることで、「ああ、あれは暴力だったんだ」って思いました。 親に殴られて育つと、大人になってからも気づかないままにその影響が出て、 人にうまく頼れなかったり、自分を卑下してしまったり、パートナーとの関係 でまた苦しんでいる人も多い気がします。何が悪かったのかわからなくて、言 葉にできないけどもやもやと苦しんでいる人もいます。 自分の立ち位置や過去を認識してしまう辛さはあるけど、そういう人が読んで みるといいのかもしれないと思います」 (26歳:女性) 「家族の習慣とか、考えとか、暴力だとかどうしようもない部分は、意に反し てじっとり染み付いていく。家族の持つ負の影響に対して抗おうとしないと、 嫌な形で、脈々と続いてしまう。 家族って、いいことだけじゃなくて、嫌なことも引き継がれていく。母娘の物 語として多くの女性が共感できることだと思いました」 (35歳:女性) 「この人が見てきた景色、乗り越えてきた日々が剥き出しの言葉で描かれてい た。そこには”普通”や”当たり前”の向こう側にある決してなくすことのできないものがあった。 それは、正しさなんてものを越えた”生きる”ということだ。心の弱さがあっ たから、自業自得だなんて言葉では決して流せない力強い生。その力強さは、 きっと読む人の心にも伝播するのだろう。僕の心にも、確かな手触りとともに ずっと残り続けるのだろう」 (29歳:男性 書店員)

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