金色の鯉の夢
オ・ジョンヒ小説集
現代アジアの女性作家秀作シリーズ
呉貞姫 / 波田野節子
1997年3月31日
アムリタ書房
2,200円(税込)
小説・エッセイ
朝鮮戦争の直後に山間の村から港町に移ってきた9歳の少女。多産の母に漠然とした嫌悪を感じ、娼婦たちにひそかな憧れを抱きながら成長し、やがて中国人青年のまなざしを意識するようになる「中国人町」。日本の統治が終わろうとしている朝鮮の町に住む8歳の少年ヒョンドの目を通して、家族や友人の悲劇を描いた「不忘碑」。壊されていく屋敷を眺める45歳の「わたし」が、祖母の話や昔の恋人の記憶をたぐりよせていく「金色の鯉の夢」。現代韓国を代表する作家が、近代化の波に揺れ動く人びとの暮らしとその内面を描いた珠玉の3編。
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