
ジェネラル・ルージュの凱旋
海堂尊
2007年4月30日
宝島社
1,760円(税込)
小説・エッセイ
桜宮市にある東城大学医学部付属病院に、伝説の歌姫が大量吐血で緊急入院した頃、不定愁訴外来の万年講師・田口公平の元には、一枚の怪文書が届いていた。それは救命救急センター部長の速水晃一が特定業者と癒着しているという、匿名の内部告発文書だった。病院長・高階から依頼を受けた田口は事実の調査に乗り出すが、倫理問題審査会(エシックス・コミティ)委員長・沼田による嫌味な介入や、ドジな新人看護師・姫宮と厚生労働省の“火喰い鳥”白鳥の登場で、さらに複雑な事態に突入していく。将軍(ジェネラル・ルージュ)の異名をとる速水の悲願、桜宮市へのドクター・ヘリ導入を目前にして速水は病院を追われてしまうのか…。そして、さらなる大惨事が桜宮市と病院を直撃する。
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もこりゅう
本作、シリーズ最高傑作の呼び声は(おいらのなかで)高い
「チーム・バチスタの栄光」で楽しませてくれて、「ナイチンゲールの沈黙」でがっかりさせてくれたメディカル・エンターテインメントと銘打たれたシリーズの第3弾(宝島社から出版されたものとして)。 不定愁訴外来の万年講師にして、リスクマネジメント委員会委員長の田口のもとに届けられた怪文書。その内容は救命救急センター部長速水の、特定業者との癒着を告発する内容だった。 この物語、実は前作の「ナイチンゲール―」と平行に進む話になっている。あのときのこういうセリフが、「こういう意味だったのかっ」となること請け合いか、もしくは「あれ、どんな話だっけあれ、、読み直そう」となること請け合いなのである。一番よいのは、「え、これってリンクしてるんだ、、前作も買って読んでみようっ」となることだ。とくに、作者と出版社にとって。これはどうでもよい話である。 前作で肩透かしをくらったが、今作は最高のでき。救急医療の現状や、病院のシステムへの警鐘、医者とは、医療とは、命とはいったいなんなのか、ということのある種の答えを含む作品である。医療にはお金がかかるが救急医療は儲からず病院のお荷物。それでも運び込まれる患者、救わなければならない命。海外ドラマの「ER」もいつもお金や訴訟で大変そうだけど、そんなこと気にせずに命を救うことだけ考えられる環境になればよいのになぁ。。いつのまにかERのインターンだったカーターがスタッフドクターになってて、経営の悩みを愚痴ってるのを観ると、カーターの成長を感じると同時に、自分も年取ったなぁと思う。 話を戻して、ジェネラル・ルージュである。血まみれ将軍こと赤字将軍こと、今回の主人公の一人、速水部長である。この速水部長のスマートさときたら、もうすごい。最前線で活躍し、判断力に優れ頭がよい。現場主義者で部下の信頼も厚い。まるでおいらだな。。すいません、ウソです。。でも、そういうものに私はなりたい。そして、この小説の見どころであり、ジェネラル・ルージュの由来となったエピソードは、もう鳥肌モノのかっこよさ。加えてこのシリーズらしい、個性的なキャラクターたち。名前がいちいち、っぽくなっているのも笑える。本作、シリーズ最高傑作の呼び声は(おいらのなかで)高い。 ところで、グッチーが竹内結子ってどうよ。。
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