「悪」の進化論 ダーウィニズムはいかに悪用されてきたか
佐藤 優
2021年6月25日
集英社インターナショナル
3,300円(税込)
人文・思想・社会
堂々、544ページの講義録、ついに上梓なる! 現代科学を根底から変えた進化論──そこには語られざる「暗黒面」があった。 生物学のみならず、現代史をも変えてしまったダーウィニズムの功罪を、現代日本を代表する「碩学」が解剖する。 ◎ヒトラー、マルクス、スターリン、そしてトランプ──彼らの「産みの親」は進化論だった! ◎同志社大学で行なわれた「伝説の集中講義」を、学生たちとの率直なやりとりも含めて完全再現。 ◎佐藤優氏が自家薬籠中のものとしている神学、西洋哲学史、資本論などの観点から「ダーウィニズム」が本質的に持つ危険性を解剖する! ◎『ハーバード白熱教室講義録』や『「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義』など、欧米の名門大学での講義録が人気を集めているが、日本にもそれに匹敵する講義があった! めくるめく知の世界に読者をいざなう! 【もくじ】 第1講 トランプも悪用した「進化論」のロジック 第2講 今も残る「社会進化論」の害毒 第3講 ナチズムの父はダーウィンだった? 第4講 歴史もまた「進化」するか──唯物史観 第5講 スターリンに影響を与えたダーウィニズム 第6講 宗教になった「マルキシズム」 第7講 「神殺し」をするドーキンス進化論 【著者略歴】作家、元外務省主任分析官。1960年、東京都生まれ。1985年に同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在英国日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館に勤務した後、本省国際情報局分析第一課において、主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で東京地検特捜部に逮捕され、2005年に執行猶予付き有罪判決を受ける。2009年に最高裁で有罪が確定し、外務省を失職。2005年に発表した『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。2006年に『自壊する帝国』で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『ファシズムの正体』(インターナショナル新書)、『未来のエリートのための最強の学び方』(集英社インターナショナル)など著書多数
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進化論の社会的影響
ダーウィンの進化論が後に社会的にどう影響を与えたかを考察。社会進化論、マルクス、ヒトラー、スターリンからドーキンズに至るまで多くの影響を与えておりあらためて影響力の大きさを感じる。ダーウィニズムの根本は弁証法であり、人間の目指すべき姿や社会に至るまでを理論的に説明するのには非常に好都合な理論ではあるが社会のありかたを「種」の進化として捉える考え方はやはり一歩間違うと非常に危険な理論ともいえるだろう。
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