概念と個別性
スピノザ哲学研究
朝倉友海
2012年3月31日
東信堂
5,104円(税込)
人文・思想・社会
スピノザの主著『エチカ』は万人の普遍的理解を求め、数学的明晰をめざしたいわゆる幾何学的形式で書かれている。だがその一般的概念を堅牢に積み重ねた形式的叙述は、事象の具体的な個別性の展開を阻んではいないか?スピノザの究極の意図が、われわれにおける最高の幸福の獲得という、明確に「個」を志向したものである以上、この疑問は放置できないー叙述の中に隠れた個別性をめぐって精細に読み解かれる、スピノザ哲学の中核的課題。
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