
リプレイ2.14
宝島社文庫
喜多喜久
2013年9月30日
宝島社
712円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
東大農学部院生の浅野奈海は2月14日の朝、同じゼミに在籍し、想いを寄せている本田の死体を発見する。凶事に茫然自失する奈海の前に、突如“死神”を名乗る青年が姿を現して、「過去に戻って愛する者を救う機会を与える」と言う。奈海は本田の死因を突き止め、彼を救うことを決意。しかし、本田が密かに開発していた惚れ薬も絡み、事態は思わぬ方向へー。果たしてふたりの運命やいかに!?
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リケジョ
【時空をかけるリケジョのラブストーリー】 東大農学部院生の浅野奈美は、バレンタインデーである2月14日の朝、同じゼミに在籍する幼馴染である本田の死体を発見してしまう。呆然としていると、突然目の前に”死神”を名乗る青年が現れた。 「過去に戻ってやり直したいか?」と。 過去に戻り、幼馴染の死因を確かめ、死を回避する。 そのために過去に戻り、自分の行動を変え、周りの行動を変える。 ただし条件付きだった。 過去に戻れるのは十回だけ。 また、過去に戻っても、自分がする行動は不自然なものであってはいけない。自分が普段行動するパターンからはみ出てはいけない。あくまで自然な行動のみで、過去の周りの行動を変える。そして、死を回避する、のが目的だ。 そして、最後にどの過去がいいか選ぶ。 それがたとえ死を回避できなくても、オリジナルとさして変わらなかったとしても、それが他のものを不幸にするものであっても、選ばなければならない。 バタフライエフェクト。 ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを引き起こす。 ほんの些細な事がさまざまな要因を引き起こした後、非常に大きな事象の引き金に繋がることがある。 自分の行動が少し変わるだけで、未来は大きく変わる。 誰かを助ければ、どこかで誰かが亡くなる。 その連鎖は止めることはできない。 人間とは自己満足の生き物である。 愛する者の死を回避できるのなら、他の者が代わりに死んでもしかたない。 大半の人間がそう思うだろう。 自分に関係のない人間が遠くで死んだところで、何の興味も示さない。 世界ではこの一瞬一瞬で誰かがどこかで亡くなっている。 そのすべてを救う事なんてできないのだ。 自分の身近な人間を救うので精一杯。 誰もがハッピーでいて欲しいなんておこがましい。 それでも、それを望んでしまう人間もたまにいるのだ。 彼女のように。 知り合いだけでなく、会ったことのある人間、見た人間。 誰もが傷ついて欲しくない。 人間は万能ではない。 わかっていても気持ちが納得いかないのだ。 だから最後の最後まで諦めきれなかった。 当初の目的を果たしても、彼以外の別の人間をも救うために。 自分を犠牲にしてまでも、全員を守りたかった。 そういう人間もたまにいるのだ。 彼女のように。 リプレイは十回。 彼女が最後に選ぶ未来とは。 彼女の望む世界とは。
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