
秘密結社にご注意を
宝島社文庫
新藤卓広
2014年4月30日
宝島社
748円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
ストーカー容疑から会社をクビになり、引きこもりの生活を続けていた青野恵介は、ひょんなことから“秘密結社”に就職することになる。息子を誘拐された会社員は、犯人からの指示でのこぎりを購入している。ピッキングが趣味の男は挑戦状を受け取り…。まったく無関係にみえたそれぞれの事件がやがてつながり始めてー。『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞のユーモア・ミステリー。
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胡散臭い秘密結社
強すぎる好奇心がさいわいして、ありもしないストーカー容疑をかけられ会社をクビになり、引きこもりの生活を続けていた青野は、お先真っ暗の人生を一人で嘆いていた。そんな時にあの封筒が届いたのだ。 「わが社の社員として働く気はありませんか。明るく、楽しく、カッコよく、がモットーの会社です」 「わが社との出会いがあなたの人生を変えることになるでしょう、絶対に」 胡散臭い求人広告。そもそもハローワークや求人広告サイトに登録すらしていない自分に社員への勧誘が届いたのか。仕事内容は、清掃業務全般。ネットで調べたら細々と清掃会社として活動していること、電話番号と住所、それ以外の詳しい情報は見当たらない。碌なことにならないと思いつつも、日に日に好奇心が募っていく。その好奇心をほおって置けないのが青野の哀しい性だ。気がつけば、その会社の前にいた。 迎えたのは思わず二度見したくなる美人、自分を謎の女と称する、あいみ、だった。従業員はあいみと青野を入れて4人。上司はおらず、仕事の指示をする人(ボス)はいるけれど、どこの誰かはわからないという。なんでかって? 「だって、ここは秘密結社だから」 回れ右したくなった。 朝出社するとボスからメールが届いている。そのメールの仕事内容は例え仕事仲間にも教えてはいけない。だって秘密結社だから。誰がどこでどんな仕事してるなんかは全く分からない。なんのためにやる仕事なのかもわからない。 最初に与えられた仕事は、ある一定の範囲内をある時間までずっと、ウォーキングすること。しかも晴れているのに傘をさして。。。。恥ずかしいことこの上ない。周りの視線が痛すぎる。いったいこの行為に何の意味があるのか。 全く先の読めない物語。いったいどこへ向かっているのか。伏線がありすぎてわかりにくいが、伏線の回収の見事さにおどろくだろう。違和感のある設定や無関係に見えた状況を、最後にはうまくまとめてしまっている。 登場人物も、謎の女あいみ、元暴力団の用心棒、謎のドイツ人、強すぎる好奇心の塊の青野、と、一癖も二癖もある人物ばかり。ボスはいつ登場するのだろうか。いったい誰がどんな目的でこの会社、もとい、秘密結社を作ったのだろうか。そう考えながら読むと、とても面白いです。 ちなみに作中で、清掃業のお仕事もちゃんとやってます。それも何かにつながってたりするんですけれど。
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