どっちが殺す?

竹書房文庫 あ11-1

M・J・アーリッジ / 佐田 千織

2020年7月22日

竹書房

1,430円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

監禁されたふたり 拳銃は一挺 銃弾は一発 相手を殺せば解放してあげる ーーさあ、どっちが殺す? 恋人、同僚……ふたり組を狙った連続監禁事件が発生 ヒッチハイクをした大学生のカップルは、深い飛び込みプールの底で意識を取り戻す。 脱出は不可能だ。 そのときふたりのそばに置かれていた携帯が鳴り、犯人が告げる。 「銃がある。それには弾が一発入ってる。恋人かおまえ自身のための。それがおまえたちの自由の代償だ。生きるためには殺さなくてはならない」 ふたりは銃を見る。 恋人を殺す? ありえない。きっと誰かが助けにきてくれるーー。 しかし、誰も来ない。食料はない。水もない。飢えと渇きと寒さが襲う。 体力が減る。会話も減る。銃を見る回数が増える。 ここから抜け出したい。日常に帰りたい。でも恋人を殺すことなんてできない。 本当に? 本当に相手もそう思っている……? 恋人を殺したという大学生を事情聴取した、サウサンプトン中央署のヘレン・グレース警部補は捜査を開始するが、これは始まりに過ぎなかった。 この後も同様の事件が次々に発生。 ふたり組が監禁され、弾が一発入った拳銃を与えられ、究極の選択を迫られるーー。 ヘレンは次第にこの事件の異様さに気づく。 被害者たちに共通点は見当たらないし、 彼らを拉致したのはひとりの女らしいが目的がわからない。 極限状態の密室で、やさしさが、愛が、プライドが崩壊し、欲望が、憎しみが、狂気が増殖していく。 日本初登場作家がえぐり出す完璧な惨劇。

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(0

--

読みたい

3

未読

0

読書中

0

既読

2

未指定

4

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください