虚実の夜
天山文庫
土屋隆夫
1990年4月30日
天山出版
448円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
金貸しで一人暮しの老婆が、手ぬぐいで首を絞められ、絶命後、さらにナイフで頚部を刺されていた。容疑者は証券会社に勤めている須川ユミである。炬燵の上にその証券会社のパンフレットがおいてあり、ナイフに彼女の指紋があったからだ。ユミは否認も自白もしなかった。彼女は夢遊病の影に脅びえていたからである。ユミは救いを、以前、症状を相談したことのある臨床心理学者の大野木に求めた…。状況と証拠の虚構に迫る異色作。
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