天然アユの本

高橋勇夫 / 東健作

2016年3月28日

築地書館

2,200円(税込)

科学・技術

ロングセラー『ここまでわかったアユの本』、 10年ぶりの改訂版。 この10年の間で、 長良川の天然遡上アユが準絶滅危惧種に指定され、 かつて「死の川」と呼ばれた多摩川で、天然アユが増加している。 また、奈半利川では科学的なデータを積み重ねて、天然アユを増やす取り組みが成功した。 全国の川に潜り続けている著者が目の当たりにした、急激に変化する河川の現状と、その中でたくましく生きるアユ。 天然アユを増やすため、豊かな川を取り戻すために何ができるか、 その答えを見出すヒントがこの本に。 はじめに アユの一生 アユがわかる用語解説 第1章 アユの四季 夏 1 アユにとって「なわばり」とは何か? 2 なわばりアユと群れアユの戦い? 3 カワウにおびえるアユ 4 アユも避暑をするーー土用隠れ 5 アユのストレスと冷水病 6 アユと釣り人が水をきれいにするーー川の掃除屋 秋 1 まだ謎の多いアユの降下行動 2 産卵場はどこにできるのか? 3 知っておきたい落ち鮎漁の話 4 卵を食べるアユ 5 6ミリの生き残り戦略ーー海に下るアユ 冬 1 アユは海のどこにいるのか? 2 どうやって浅所へ移動するのか? 3 稚魚の群れ 4 海で何を食べているのか? 5 波打ち際でのアユの生活 6 海での分布と広がりーー川を離れた仔アユの行方 7 海での生き残りと遡上量 8 和歌山の漁師さんとの出会い 9 河口域での最近の研究から 10 わずか1年の寿命なのに、ふ化期間はなぜ長い? 春 1 どうやって上るべき川を見つけるのか? 2 生まれた川に帰る? 3 変態するアユ 4 遡上にまつわる誤解 5 遡上を急ぐアユと急がないアユ 6 なぜ川を上るのか? 7 どこまで上るのか? 第2章 変化する川とアユ 1 危機に瀕する、日本の川の生態系 2 川の濁りがひどくなった 3 伏流する水が少なくなった 4 漁場を診断する 5 大量に存在する「上れない魚道」 6 海にたどり着けない仔アユたち 7 魚に配慮することの難しさ 8 ダム湖でたくましく生きるアユ 9 ダムのある川 第3章 アユの放流と漁協 1 放流種苗の種類と特性を知る 2 放流された湖産アユの運命 3 ベストなアユの密度とは? 4 種苗放流の功罪 5 放流だけではアユは増えない 6 放流の意味を考える 7 天然アユは誰のもの? 8 変わる漁協、変われない漁協 9 漁協の新しい役割 第4章 天然アユを増やすには? 1 アユの経済価値 2 天然アユが減った川、増えた川 3 「川が荒廃するとアユがいなくなる」の誤解 4 天然アユとダム 5 アユにとって大切な産卵場 6 アユを捕りながら増やす方法 7 産卵場を造ることの難しさ 8 産卵場づくりの落とし穴 9 海にいるアユを守るために 10 天然アユは流域の共有財産 コラム1 赤石川のまぼろしのアユ「金アユ」 コラム2 誕生日を調べる(耳石の話) コラム3 潜水観察秘話 コラム4 差しもどしアユ コラム5 川の味を評価する利き鮎会 コラム6 変な付着物の正体は? コラム7 昭和30年代の川の姿 コラム8 市民参加型の魚道改良 おわりに 専門用語解説 参考文献 索引

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