草地と日本人[増補版]
縄文人からつづく草地利用と生態系
須賀丈 / 岡本透 / 丑丸敦史
2019年1月31日
築地書館
2,640円(税込)
科学・技術
半自然草地は生態系にとって、なぜ重要なのかーー 近年、進展し、新たな注目をあびている半自然草地・草原研究 縄文から、 火入れ・放牧・草刈りなどによって 利用・管理・維持されてきた 半自然草地・草原の生態系、 日本列島の土壌の形成、自然景観の変遷を、 絵画・文書・考古学の最新知見、 フィールド調査をもとに、 草地研究の第一人者が明らかにする。 7年ぶりの増補版。 序章 須賀丈 軽井沢は広大な草原だった 人間活動が維持してきた草原 「武蔵野」は美しい草原だった 里山に広がる草原 過去一万年の自然と人間のかかわりを根本から問い直す 本書のねらいと構成 第一章 日本列島の半自然草原 ひとが維持した氷期の遺産 須賀丈 明治から昭和初期の草原の記憶と今 日本の草原の減少と草原性生物の危機 日本列島・北東アジアの植生分布と人間活動 「文明の生態史観」とユーラシア・日本の草原 半自然草原とは 日本の半自然草原 日本列島の生物相の由来と人間活動 日本列島の草原性生物の由来 「草甸」を維持した自然の攪乱 ブローデルの歴史の三つの時間 草原利用の歴史的変化をどうとらえるか 野火・黒色土・微粒炭 阿蘇の植生史と人間活動の変化 「東国」の草原と人間活動の歴史 半自然草原の歴史と草原性チョウ類の分布 半自然草原の歴史と保全ーー生物文化多様性を考える 第二章 草原とひとびとの営みの歴史 堆積物と史料からひもとかれる「眺めのよかった」日本列島 岡本透 環境変動と花粉分析から復元された植生の変遷 最終氷期最盛期の植生 完新世の植生 植物珪酸体分析から復元される過去の植生 黒色土(黒ボク土)とは 黒色土にふくまれる微粒炭とその起源 微粒炭とブラックカーボンと地球環境問題 里山とは 半自然草原の誕生は縄文時代? 黒色土・微粒炭と縄文時代 弥生時代以降の草原 草原と牛馬の飼育 江戸時代の森林事情 正保国絵図に見る日本各地の山の状況 村絵図などに見る江戸時代の山の状況 絵画史料・文書史料に見る江戸時代の山の状況 幕末から明治にかけての山の風景 ひとの営みと草原ーーつかいながら守る 第三章 畦の上の草原 里草地 丑丸敦史 最も身近な草地ーー子どもの遊び場だった畦 畦上の半自然草地ーー里草地 水田と里草地、そこに暮らす植物の歴史 里草地の特徴 里草地に成立する植生とその多様性 棚田の里草地における多様な環境 棚田の環境傾度に対応した多様性の分布 里草地における希少植物種とその分布 農地の集約化と放棄による半自然草地における生物多様性の減少 圃場整備による里草地の危機 耕作放棄による里草地の危機 希少植物種の受難 里草地に暮らす動物たち 里草地のかわりはあるのか 水田生態系および里草地の保全 どのように里草地および水田生態系を守っていくのか あとがき 増補にあたって 参考文献 索引
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