幼獣マメシバ(上(無職でニート、おまけに中年)

竹書房文庫

永森裕二 / 柳雪花

2009年5月31日

竹書房

712円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

芝二郎ー35歳にして無職。土地持ちの家に生まれたのをいい事に、心優しき両親の庇護の下、ぬくぬくと生活していた。二郎の行動範囲はきわめて狭く、住む町の県道から先に出た事がなかった。その距離たった3キロ四方。それが二郎にとってのテリトリーで、まったく不満なく今まで生きてきた。だが、ある日、父・良男が突然亡くなってしまう。残された母・鞠子と共に、このまま以前と変わらぬ生活を二郎は続けられると思っていた。しかし数日後、鞠子は何も告げずに家出する。生まれたばかりの豆柴犬「一郎」を残して…。子犬との2人暮らし(?)なんて考えられない二郎は途方に暮れていると、一郎の首輪に赤いお守りが付いているのに気付く。その中には、謎めいたヒントらしきものが書かれていた。二郎は察する。これは「母を訪ねて」旅をせよというメッセージなんだと。かくして、二郎は、愛犬一郎を連れて、生まれて初めて県道を越えようとしていた…。

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