
ヒトiPS細胞研究と倫理
プリミエ・コレクション 76
澤井 努
2017年4月7日
京都大学学術出版会
3,300円(税込)
医学・薬学・看護学・歯科学
iPS細胞研究は胚破壊を回避した点で,生命倫理の問題を乗り越えたと言われる。しかしそれは本当ではない。iPS細胞研究は胚破壊を伴うES細胞を今後益々必要とするというのは,専門家の一致した見解だ。倫理や安全性,費用/効果に関わる国民的な一貫性ある議論を起こすためのシステムと,それを支える倫理枠組みを,現場から提案する意欲作。 【推薦】<b>ジュリアン・サヴァレスキュ氏</b>(オックスフォード大学教授・ウエヒロ応用倫理研究センター長) 生命科学の最前線,iPS細胞研究において,日本は世界をリードしている。しかし,そうした研究は数多くの重大な倫理的問題を抱えている。例えば,人ー動物キメラのような新しい生命体を創り出してよいのか,そのような生命体をどのように道徳的に位置づければよいのか,生殖の在り方はどうなるのか,そもそも自然への干渉はどの程度許されるのかなどである。本書は,そうした全ての倫理的問題を網羅的に論じた待望の著作であり,喫緊の課題に対して世界的に貢献する研究である。精緻な文献研究に基づく本書は,広く科学政策全般にとっても重要な意味を持つ,画期的な業績であると言えよう。
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