古人骨を測る

同位体人類学序説

日下 宗一郎

2018年1月20日

京都大学学術出版会

3,850円(税込)

人文・思想・社会

遺跡から考古遺物とともに発掘される古人骨。その骨や歯に含まれる元素の安定同位体を分析することによって,当時の人々が食べていた物や,生まれ育った場所を調べることができる。本書では,縄文時代に生きた人々の食性や移動を,個人の性別や抜歯風習,年代と照らし合わせることにより,縄文時代の社会組織の解明に迫る。 口  絵 はじめに 図表一覧 序章 縄文時代を解き明かすーー考古学からの研究史 1. 縄文時代とは 2. 縄文時代人の食性 3. 縄文時代人の集団間移動 4. 儀礼的抜歯とは 5. 縄文社会に迫る 6. 研究の目的 第 1章 古人骨に地球化学的手法を組み合わせる 1. 二つの原則 2. 炭素・窒素同位体比を測る 3. ストロンチウム同位体比を測る 第 2章 縄文時代人の食性を復元する 1. 古人骨を選ぶ 2. 性別と死亡年齢の推定 3. 炭素・窒素同位体分析の方法 4. 炭素・窒素同位体比から分かること 第 3章 食性の新たな側面に光りを照らす 1. 歯のエナメル質の炭素同位体比を測る 2. 歯のエナメル質はエネルギー源の記録 3. 混合モデルによる食物摂取割合の復元 第 4章 縄文時代人の集団間移動を復元する 1. ストロンチウム同位体分析のための溶解度プロファイル 2. 縄文人骨のSr同位体分析 3. 大田人骨の分析結果 4. 津雲人骨のSr同位体比の測定結果 5. 吉胡人骨のSr同位体比の結果 6. 稲荷山人骨の分析結果 7. 稲荷山人骨の結果についての考察 第 5章 時を調べる 1. 放射性炭素年代測定とは 2. 古人骨の年代を測る 第 6章 縄文社会を解き明かすーー同位体分析による帰結 1. 食性の変異 2. 食性の性別による違い 3. エネルギー源が示すもの 5. 抜歯系列と集団間の移動 6. 食性分化と抜歯風習 附表A 縄文人骨の炭素・窒素同位体比 附表B 歯のエナメル質の炭素同位体比 附表C 縄文時代と現代の資料のSr同位体比 あとがき 初出一覧 謝  辞 引用文献 索  引 コラム 1 デルタ表記について 2 江戸時代人の食性 3 現代人の食性 4 古人類の食性 5 カンティス遺跡の古環境解析 6 歯冠計測値とSr同位体比

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