INTENSIVIST(Vol.14 No.1)

増山 智之 / 則末 泰博

2022年1月28日

メディカル・サイエンス・インターナショナル

5,060円(税込)

これといった基礎疾患がなく,昨日まで忙しく仕事をしていた人が急な重症病態へ陥りICU入室した際,治療目標が社会復帰であることに議論の余地はないと思います。しかし,1週間後,治療反応性が悪く,この治療目標が達成できない可能性が高いとしたらどうしたらよいでしょうか。ひたすら救命を目指して治療のescalationを行うことが最善なのでしょうか。ほかの例では,進行した内科疾患のある高齢者が重症病態となり救命救急センターのICUに入室した場合はどうでしょうか。救命救急センターに来たのだから気管挿管して全力で救命を目指すことは最善なのでしょうか。別の議論としては,患者またはその家族に,「救命のために全力を尽くします」と「救命の努力をしましたが厳しい状態です」以外のコミュニケーション方法はないのでしょうか。 本特集は,若手集中治療医が,患者の価値観にもとづいたshared decision makingを行い,最善の医療を提案し,患者双方とお互いに納得できる診療方針をたてられることの支援を主な目的に企画されました。よって,意思決定の際に根拠となり得る予後情報に関する章と,コミュニケーション技法に関する章から構成されています。また,本領域の臨床研究が日本でも活発になることを期待して,多くの章では今後の課題に関して執筆をお願いするとともに,長期予後に関連し日本で利用可能なデータベースについて概説していただく章も設けています。

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