AI時代に言語学の存在の意味はあるのか?

認知文法の思考法

町田 章

2023年9月8日

ひつじ書房

2,420円(税込)

人文・思想・社会

近年のAIの発達により、言語学も変革を迫られている。これまで不可能だったことがAIによって着実に実現されていく。言語学の課題はAIによってすべて解決されてしまうのだろうか。本書は、長年ラネカーの認知文法理論の研究を行ってきた著者が、言語理論を繙きながらディープラーニング以降の理論言語学および語学教育の在り方について提言を行う。AI研究と言語研究の共進化を目指して。ウェブマガジンでの連載に大幅な加筆修正をして書籍化。 まえがき 第1章 ターミネーターの出現 1.1 私たちを取り巻く環境の変化 1.2 言語学者・語学教師は絶滅危惧種か 1.3 本書の目的 コラム1 センメルヴェイス反射 第2章 ディープラーニングのインパクト 2.1 はじめに  2.2 自ら発見する機械 2.3 理論言語学に与える二つのインパクト 2.4 ブラックボックス 2.5 まとめ 第3章 大量に聞いて覚えると話せるようになる? 3.1 はじめに 3.2 ナイーブな言語習得観 3.3 プラトンの問題 3.4 ディープラーニングの予測 3.5 展望 コラム2 理解と暗記 第4章 “常識”で壁を越える 4.1 はじめに 4.2 “常識的”かつ“非常識”な用法基盤主義 4.3 頻度と定着 4.4 必要な不完全性 4.5 甘やかしてはダメ 4.6 まとめ 第5章 勝敗は誰が決めるのか? 5.1 はじめに 5.2 二つの説明 5.3 審判の日 5.4 パラダイム 5.5 同じ現象を異なったパラダイムで見る 5.6 まとめ 第6章 心の中のマトリョーシカ 6.1 はじめに 6.2 有限から無限へ 6.3 記号演算とマトリョーシカ 6.4 世界は大きなマトリョーシカ 6.5 認識の柔軟性 6.6 理論言語学の課題 コラム3 ニューラルネットと言語獲得装置(LAD) 第7章 経験がことばに命を吹き込む 7.1 はじめに 7.2 何でもありは、何にもなし 7.3 経験から得られる知識 7.4 大切なことは、目に見えない 7.5 記号接地問題 7.6 まとめ 第8章 意味は話者の中にある 8.1 はじめに 8.2 形式と意味を対応させる 8.3 概念はどこにあるのか 8.4 捉え方がもたらす大問題 8.5 まとめ コラム4 シミュレーション意味論 第9章 意味を育む豊かな土壌 9.1 はじめに 9.2 「着こなしチェック」って? 9.3 意味を育む土壌 9.4 私のような場所がこのような女の子の中で何をしているのか? 9.5 カンガルーは食べられるか分からない 9.6 まとめ コラム5 用法基盤主義とメタファー 第10章 ベッドに合わせて足は切らない 10.1 はじめに 10.2 無敵の理論はいらない 10.3 分断の真犯人 10.4 アヒルと言う、ゆえに、アヒルあり 10.5 ベッドに合わせて足は切らない 10.6 脱循環論 第11章 話すために考える 11.1 はじめに 11.2 言語相対論 11.3 捉え方 11.4 言語に埋め込まれた捉え方 11.5 注意力の限界と習慣化 11.6 話すために考える 11.7 まとめ コラム6 「象」について考えるな! 第12章 外国語教育に別解を 12.1 はじめに 12.2 英語教育に起こりつつある地殻変動 12.3 外国語を学ぶ意義 12.4 AI 翻訳の限界 12.5 おわりに コラム7 精読とスキミング あとがき 参考文献

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