
精神医療98号
漂流する精神看護ーー専門職としての精神看護師の存在理由
阿保順子 / 佐原美智子 / 近田真美子 / 『精神医療』編集委員会
2020年4月10日
批評社
1,870円(税込)
医学・薬学・看護学・歯科学
市場経済が社会を席巻し、看護も効率と自己責任を堂々と看板に挙げる時代になった。その仕組みの本質に気づかないまま、考えないまま、看護職はひた走ってきた。 看護職者は、医療専門職者の中で最も多くを占めているし、その歴史も長い。今、他の専門職が行っている仕事内容は、たとえ深さと広さは違っていても、看護職がこれまでやってきたことでもある。他の専門職が不要だと言っているわけではない。 看護職は、なんでもやってきたし、何でもできる。だが、何者でもないーー。 いったい精神科看護職の存在理由はどこにあるのか。精神看護職者とは何をする人なのだろうか。この問いは今もある。というよりは今こそ大きい問題になっていると言えよう。手を替え品を替えてみても、中身はいかにも心もとない。 先達の知識と経験をつうじ、精神看護職の存在理由ーーなんとなく実体があるように思われている精神看護とはいったい何なのかーーに迫る。 [巻頭言]漂流する精神看護ーー専門職としての精神看護師の存在理由(阿保順子) [座談会]精神看護の現場とはどこか、現場で看護師は必要か(永井優子+小林將元+大迫 晋[司会]=近田真美子+佐原美智子) 精神科の専門性こそが問われている(稲村茂) 看護師の主体性と精神看護師のアイデンティティーー援助関係と感情活用(宮本眞巳) 精神科訪問看護に必要な看護の要素と看護師の存在意義(山本智之) 専門分化されてゆく看護ーー精神看護の専門性を考える(東修) 精神看護はどこへ向かうべきか、戻るべきか(那須典政) [インタビュー]言いたい放題:精神看護者はどんな形で存在していくのか(柴田恭亮+[聞き手]阿保順子+佐原美智子) [コラム+連載+書評] [視点59]日精協が提案する「精神科医療安全士」やCVPPPは、精神科臨床における暴力の未然防止に効果は期待できない(岡田実) [連載9]精神現象論の展開10(森山公夫) [短期集中連載2]私たちは何をしてきたのかーーイタリア精神病院廃絶運動と我が国の精神病院改革運動(富田三樹生) [コラム]その道を全うするために(池田朋広) [書評]『精神障害のある人の就労定着支援ーー当事者の希望からうまれた技法』天野聖子著・多摩棕櫚亭協会編著 [中央法規](添田雅宏) [投稿]旧優生保護法でのハンセン病への優生手術に関する岡田靖雄氏の言及に対する違和感(松浦武夫) [編集後記](近田真美子)
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