操作される現実

VR・合成音声・ディープフェイクが生む虚構のプロパガンダ

サミュエル・ウーリー / 小林啓倫

2020年11月6日

白揚社

3,190円(税込)

パソコン・システム開発

仮想空間での思想教育、リアルな偽の映像・音声による世論操作…… 感覚をハックするテクノロジーが民主主義をむしばみ始めた。 2016年の米大統領選の際、フェイクニュースやSNS上のボットによる情報操作、ソーシャルメディア企業によるユーザー情報の販売が民主主義への攻撃と捉えられた。しかし、それはもはやは過去のもの。VRの没入感や、AIによる本物と偽物の区別がつかない映像・音声によって威力を増した、プロパガンダが出始めている。 オックスフォード・インターネット研究所のコンピューター・プロパガンダ・プロジェクトを主宰しディレクターを務めた研究者が、AI時代に直面する新たな問題を分析し、処方箋を提示する。 はじめに 1 曖昧な真実 あなたの現実、私にはフェイク テクノロジーと虚偽の新しい波 現実と真実への「攻撃」 テクノロジーの変化、社会の変化 プロパガンダからコンピューター・プロパガンダへ 未来のテクノロジーの役割 2 真実の破壊ーー過去・現在・未来 事の起こり デジタル偽情報はどこから来るのか? コンピューター・プロパガンダの登場 人間の要素 アクセスの問題 過去ーー何が起きたのか 現在ーー何が変化しているのか 未来ーー何が起きるのか メディアの崩壊 3 批判的思考から陰謀論へ バイラルな記事のつくり方 シリコンバレーから愛をこめて オンライン・ユートピアからデジタル・ディストピアへ あなたが読んだものがあなたをつくる 批判的思考から陰謀論へ ソーシャルメディアはメッセージ 政策はどうなっているのか メディア指向の解決策 4 人工知能ーー救いか破滅か? ザッカーバーグのマクガフィン ボットからスマートマシンへ ユーザーの問題? 単純なボット AIボットの時代 AIを実現する技術 無視されるエシカルデザイン AIプロパガンダの始まり 毒を以て毒を制す ファクトチェックを越えて 頭の悪いAI AIからフェイクビデオへ 5 フェイクビデオーーまだディープではない 加工動画対ディープフェイク ディープフェイク まだ注目するには早い? 普通の動画も強力なプロパガンダ・ツールに ユーチューブ問題 フェイクビデオの拡散を止める ライブストリーミングの問題 動画からバーチャルリアリティーへ 6 XRメディア バーチャル・ウォー XRメディアの世界 バーチャルの定義 ARかVRか? XRメディアと世論操作 社会的利益につながるVRの活用 スローXR 人間と人間に似たもの 7 テクノロジーの人間らしさを保つ @Futurepolitica1 マシンか人間か マシンとの関係構築 人間らしい音声を越えて 人間の声が持つ説得力 人間の顔をデジタルで生成する マシンが親切に振る舞うようにする 8 結論ーー人権に基づいたテクノロジーの設計 既存ソーシャルメディアの窮地 テクノロジーに対する社会調査の価値 拡大する世界規模の問題 コインテルプロ 若者と未来のテクノロジー 倫理的なオペレーティングシステム 崩壊した現実を立て直す 民主主義を再構築する 訳者あとがき 参考文献 索引

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