対訳でたのしむ道成寺

三宅晶子(古典芸能研究)

2000年5月31日

檜書店

770円(税込)

エンタメ・ゲーム

紀伊の国道成寺では、花盛りのある日、新しく出来た釣り鐘の供養が行われる。住職は女人禁制の触れを出すが、日暮れ前一人の白拍子が訪れ、舞を奉納するとの申し出に負けて、寺男は女を中に入れてしまう。乱拍子を踏み、道成寺の縁起を謡いながら舞い続ける白拍子。夜も更け境内が寝静まったのを見すまして鐘に近づくと、とうとう鐘を落としてその中に飛び入ってしまった。境内は騒然となり、住職は道成寺にまつわる恐ろしい物語を始める。昔真砂の荘司の娘は、毎年宿を借りる山伏に裏切られたと思い込み、毒蛇の姿となって、道成寺の鐘に隠れた男を追い、恨みの火焔を吹きかけて鐘諸共に、男を焼き殺してしまったのだった。女の執心が未だに残っていることを悟った僧達は、法力の限りを尽くして祈祷し、鐘を引き上げることに成功する。中にはやはり蛇体に変身した女が隠れていた。激しい争いの末、毒蛇は鐘を焼くはずの炎でわが身を焦がし、日高川の底深く姿を消した。

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