伝説の鍵とドジ妖精

「…雪兎…くん…」震える声で、カーリンは雪兎を見つめた。双眸から零れ落ちる涙は、陽光をあびて、キラキラと輝く。沈黙。失意の底にある彼女にかける言葉。それを雪兎はどうしても選ぶことができなかった。「少し、このまま泣かせて…」カーリンは身体を雪兎にあずけた。幼なじみ加々美に巣喰う霊障を解く鍵とされる浄魔のアンフォラを求めて見習い陰陽師・香田雪兎は東奔西走する。彼に協力を申し出た敵の秘密結社の魔女・カーリンは、闘いの中で自らの出生の謎を知り、驚愕するのだが…。襲いくる黒衣の魔導師。出現する第四の女神。いよいよ加速するあんてぃ〜くファンタジー第四弾。