砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
A lollypop or a bullet
富士見ミステリー文庫
桜庭一樹
2004年11月15日
富士見書房
550円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
大人になんてなりたくなかった。傲慢で、自分勝手な理屈を振りかざして、くだらない言い訳を繰り返す。そして、見え透いた安い論理で子供を丸め込もうとする。でも、早く大人になりたかった。自分はあまりにも弱く、みじめで戦う手段を持たなかった。このままでは、この小さな町で息が詰まって死んでしまうと分かっていた。実弾が、欲しかった。どこにも、行く場所がなく、そしてどこかへ逃げたいと思っていた。そんな13歳の二人の少女が出会った。山田なぎさー片田舎に暮らし、早く卒業し、社会に出たいと思っているリアリスト。海野藻屑ー自分のことを人魚だと言い張る少し不思議な転校生の女の子。二人は言葉を交わして、ともに同じ空気を吸い、思いをはせる。全ては生きるために、生き残っていくためにー。これは、そんな二人の小さな小さな物語。渾身の青春暗黒ミステリー。
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古今東西の本棚
(無題)
辺鄙な田舎の街に芸能人の親を持つ少女が引っ越してきた。海野藻屑は自分のことを人魚という不思議な子だった。 それから、辺鄙な街で起きたバラバラ殺人の被害者は海野藻屑といった。 桜庭一樹さんは、赤朽葉家の伝説を読んだので、処女作であるライトノベルは前から読んでみたいと思っていました。最近読んだライトノベルの紫色のクオリアと比べると女性の描写に差がありすぎるのでプロフィールを拝見したところ女性でした。虐待を受けた女の子の様子や、悩む女性の描写がリアルで一気に読んでしまいました。
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