Room no.1301(#10)
富士見ミステリー文庫
新井輝
2008年9月30日
富士見書房
660円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
健一は、ただ受け止めるしか出来なかった。佳奈への告白で傷ついた日奈が、感情を決壊させてボロボロと泣いている。夜空が広がる幽霊マンションの屋上で、日奈に言われて後ろから抱きしめる健一。しばらくすると、落ち着いたようにも見えたのだが。「ねえ、健一。エッチしようか?」日奈の口から出たのは、彼を驚かせるのに充分な提案だった。「エッチすればわかる気がする」そうすれば自分が女だと納得出来ると泣きつかれる。友情を誓った健一は、日奈を慰めようとするのだが…。そして以前のままではいられない二人同様、幽霊マンションの他の住人たちにも変化が起きていた。管理人の刻也も、芸術家の綾も、健一が毎晩肌を重ねていた冴子にもー。健一の恋愛を追求する物語、いよいよ佳境。
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