黒い靴

「あなたは黒い靴に性奴隷として選ばれたの。もうその呪縛から逃れられない」女調教師・舞子の声が黒い拘束着姿が可憐な令嬢に降りかかる。思えば仁科裕美・１９歳の運命は、街角の店先に飾られた黒いエナメルハイヒールに魅せられ、購入したことで大きく変わった。黒い靴を履いた途端、悪魔に誘われるまま肉地獄へ転落したのだ。それは裕美の体内に眠っていたＭの血が望んだことでもあった。調教の館で舞子から受ける鞭と張形と陰惨な躾の数々…。けれども痛苦と屈辱と悲しみが裕美に確かな悦虐を伝えていく。そんな裕美のもとに御主人様として、父の財産を狙う悪徳政治家が現れた時、悦虐が破滅の恐怖に。