格差社会考

ブラジルの貧困問題から考える公正な社会

奥田 若菜

2021年4月6日

神田外語大学出版局

1,320円(税込)

人文・思想・社会

世界有数の格差社会と言われるブラジル。長年にわたって調査に訪れ、ときには路上の商人たちとともに旅してきた著者による格差/貧困論。格差と貧困が可視化されたブラジルの社会状況を通じて、表層からは見えにくい日本の格差そしてありうべき公正な社会像を考察する。 まえがき ブラジル連邦共和国(地図) 序 格差と貧困 格差社会ブラジル ブラジルから世界の格差・貧困を考える [1]数字と歴史でみる格差社会 1 数字でみる世界の格差 「貧困」の測り方 絶対的貧困・相対的貧困・社会的排除 世界における富の分配 2 ブラジル社会を解剖する 格差社会をどう分けるかーーA層・B層・C層・D層・E層 数字でみる格差社会ブラジル 3 ブラジルの歴史から格差の構造を考える 奴隷・移民 貧困の社会問題化 コラム 変動する信仰 [2]格差社会における貧困の責任論 1「貧困者への批判」の歴史 日本の自己責任論 アメリカ合衆国のアンダークラス論 イギリスでの労働者階級批判 2 ブラジルにおける貧困の「発見」 3 格差と感染症 ジカ熱流行でみえたブラジルの格差 新型コロナウイルス感染症と格差 コラム ブラジル社会における先住民 [3]マジョリティとしての貧困層 1 貧困層の人びと 2 インフォーマルセクター労働者たちの日常 都市部の貧困層、北部北東部の貧困層 ある市場の一日 3 農村部から都市部への移住と貧困認識 相対的な貧困認識 コラム 先祖の語り方 [4]中間層と富裕層、そして貧困層 1 階層間の移動を考える 2 ブラジルの中間層と富裕層 3 中間層と富裕層、そして貧困層 下向きの批判 「人並み以上に稼ぐこと」の美化 4 貧困を解決する義務は誰にあるか 機関(政府や援助機関など)への批判 誰が、誰に対して、どの程度 個人間の援助の難しさ 共感は支援を促すか コラム ジェンダー間の不平等 [5]社会問題と格差 1 中絶への賛否 人工中絶と法 ブラジルの中絶論争 プロヴィダ(Próーvida):中絶反対派 プロエスコーリャ(Próーescolha):中絶の非刑罰対象化を求める人びと 中絶をめぐる近年の動き 中絶論争をめぐる社会格差とジェンダー 2 ブラジルの人種論争 ブラジルの人種論争の歴史 移民受け入れと「ブラジルらしさ」 人種混淆と人種問題の政治化 3 アファーマティブ・アクションをめぐる議論 大学でのアファーマティブ・アクション アファーマティブ・アクションへの賛否 コラム 邪視信仰と社会階層 [6]より公正な社会を目指すために 公正な社会とは 私たちが生きる社会を考える おすすめ本 貧困・格差の概念を考えるための本 世界の格差を知るための本 ブラジルの格差を知るための本 ブラジル社会を知るための本 不平等・格差・貧困を理解するための統計・情報サイト 参考文献 統計データ ブラジル地理統計院 ブラジル応用経済研究所 世界不平等データベース 付記

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