六朝隋唐文史哲論集(1)

人・家・学術

吉川 忠夫

2020年11月10日

法藏館

11,550円(税込)

人文・思想・社会

六朝隋唐期の学術史・宗教史研究にひときわ輝かしい成果を著わしてきた著者。 半世紀以上の研究生活で著わされた数多くの論文のなかから未再録の論文を厳選。 「人・家・学術」と副題をそえる本書には、主に六朝隋唐期の学術史を明らかにする22篇の論考を収める。 ※『六朝隋唐文史哲論集2-宗教の諸相ー』と同時刊行。 本書「緒言」よりーーーーーーーーーー 「ここにあらたに編むこととなった二冊の論文集、すなわち『六朝隋唐文史哲論集』を書名とする論文集のその(1)に「人・家・学術」なる副題を、その(2)に「宗教の諸相」なる副題をそえるのは、半世紀以上にも及ぶ私の研究生活を回顧するとき、まがりなりにも六朝隋唐時代の学術史と宗教史を主要な研究テーマとしてきたからにほかならない。」 「……当時の知識人にとっては玄儒文史の四学を兼修することが最大の理想となったのであって、このたびの論文集を、いささかおおげさにも「文史哲」なる名辞を用いて「六朝隋唐文史哲論集」と命名したのは、ほかでもなくそのような時代思潮を念頭においてのことにほかならない。すなわち、本論文集が対象とする時代においては、玄儒文史が諸学の総体を表わす名辞となったのであり、玄儒文史に代わる名辞を今日に求めるならば「文史哲」なる名辞がふさわしいであろうと考えたからであって、「文史哲」の「哲」の一字には玄儒文史の「玄」と「儒」を含意させたつもりである。」 「論文集はひとまず(1)と(2)の二分冊とし、二冊それぞれにそれぞれの副題をそえてはいるけれども、上述したところからもおよその理解が得られるであろうように、二冊の内容にはたがいに交錯する局面が少なくない。厚冊ながら、ほとんど同時に敢えて二冊を上梓する所以である。あわせて読み進めていただくならば幸いである。」 ※『論集1』と『論集2』はたがいに切り離せない内容であるため、『論集1』に全体の「緒言」を、『論集2』に全体の「後記」を収めています。 緒 言  序 章 六朝隋唐時代の社会と思想 第1部 人 と 家 一 章 歴史のなかの伯夷叔斉 二 章 薄葬の思想 三 章 皇甫謐の「篤終論」 四 章 陶淵明の「戒子書」をめぐって 五 章 此れも亦た人の子なり──六朝時代における「四海の内皆な兄弟」の思想── 六 章 読「庭誥」 七 章 梁の徐勉の「誡子書」 八 章 嶺南の欧陽氏 九 章 李泌と『?侯家伝』 十 章 中唐の韋渠牟──道士として、僧として、また官人として── 十一章 劉 軻 伝──中唐時代史への一つの試み── 第2部 学  術 一 章 六朝時代における家学とその周辺 二 章 鄭玄の学塾 三 章 後漢末における荊州の学術 四 章 蜀における讖緯の学の伝統 五 章 汲冢書発見前後 六 章 裴?の『史記集解』 七 章 北魏孝文帝借書攷 八 章 島夷と索虜のあいだ──典籍の流伝を中心とした南北朝文化交流史── 九 章 元行沖とその「釈疑」をめぐって 十 章 韓愈と大? 初出一覧 索  引

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