わかちあう愛

ニューメキシコ州アスルー。町の警察署長ナバロン・サンティーは、あいつぐ野生馬の惨殺事件に頭を痛めていた。この事件には黒幕がいる…。しかも、その人物は、かつて母親に乱暴した男。自分は彼の息子かもしれない…。人知れず悩むナバロンの前に、一人の女性が現れた。町の老医師の孫娘で、やはり医師のエリンだ。エリンは中米の平和部隊での活動を終え、祖父の診療所を再建するためにやってきた。だが、エリンは異常なまでに男性を恐れていた。ナバロンと少し親密になりかけただけで、すぐに逃げ出してしまう。中米でなにかあったのだろうか？ナバロンは、エリンが抱えるつらい過去に思いをはせた。そして、自らの出生にまつわる忌まわしい過去を思った。つらい過去なら二人でわかちあえばいい。彼はそう思うのだった。